営業を分業で効率化!インサイドセールスとフィールドセールスの役割

インサイドセールス
一昔前の、「営業は足で稼げ」「断られてからが営業だ」「飛込み100件!」というスタイルが大きな変革期にあります。飛込み営業や1日何百件のテレアポではなく、コンテンツマーケティングやマーケティングオートメーションによる見込客発掘、「近くに寄ったもので・・・」と分かりやすい嘘をつかなくてもウェブ会議を使った1次商談。本当に必要な見込客に、本当に価値ある提案を行う営業パーソンしか生き残れなくなる時代は、すぐそこに来ています。このシステムやAIに代替えできない、人本来の能力であるコミュニケーションを武器、付加価値にしていくのが、「フィールドセールス」なのです。
見込客獲得から成約までのセールスフロー。フィールドセールスのポジションは?
まず、見込み客獲得と育成から実際の成約までの、全体のセールスフローとインサイドセールス、フィールドセールスの立ち位置を見ていきます。
- マーケティング:見込み客の発掘
見えない見込み客を可視化するための仕組みをつくり、見込み客を発掘します。展示会開催やWebサイトからの資料請求、またはユーザー登録などから、見込み客のデータを収集します。メルマガやメールマーケティング、コンテンツマーケティングなどをマーケティングオートメーションを基盤として、見込み客の育成を行います。 - インサイドセールス:見込み客との関係構築
マーケティングから渡された見込み客に対して、電話やメールでコンタクトをとり、ニーズをさらに育成させます。その反応や企業の属性からスコアリングして、より確実性の高い見込み客を絞り込んでいきます。直接の訪問は行わずに、見込み客との関係性を深め、案件化までをフォローし、見込み客の温度感が適度になったところでフィールドセールスへ引き継ぎます。マーケティング施策が弱い場合は、マーケティングと連動して、見込み客の発掘から育成まで行う場合もあります。 - フィールドセールス:見込客を顧客に変える(成約)
インサイドセールスからの見込み客のアポイントメント先へ提案し成約を行います。この時に求められることは、見込み客が喜んで、サービスや製品に期待を持って成約することです。この提案は、臨機応変さ、顧客一人一人の属性や状況に応じて、敏感にプレゼンテーションを演出する高度なスキルが必要となってきます。
インサイドセールスが、マーケティングからのリードとの関係性を構築し、育成、商談の獲得までを行うことで、フィールドセールスは、成約率が高い訪問営業と受注にのみ集中することができるようになります。インサイドセールスが、リードからの要望やキーマンは誰かなど商談に必要な情報をフィールドセールスへフィードバックすることで、より商談と提案をスムーズに行うことができます。
インサイドセールスはフォローアップセルも行うことで、顧客との継続的な関係の維持と、非成立だった商談の顧客との理由を明確化し、再育成することができます。
分業化のメリット
お分かりのように、今まで営業マンが、一人で、
・リスト作成
・テレアポ
・飛込み営業
・何度も通い、顔を覚えてもらう
・やっと話せたが、相手の状況を知るために、また繰り返し通う
・ようやく1時間程度の商談の機会を得る
という属人的で非効率なフローを、マーケティングオートメーションやインサイドセールスによって行い、フィールドセールスは本当に価値ある商談にのみ集中することができるのです。
連携時に注意する6つのポイント
よりスムーズにインサイドセールスとフィールドセールスの連帯を行い、営業活動を効率化するために注意するポイントとは何でしょうか?
1.インサイドセールスの役割を正しく認識する
あなたは、インサイドセールスと営業事務、テレアポの違いを説明できますか?
インサイドセールスを上手く活用するには、マーケティング、フィールドセールス、インサイドセールス自身体も含めて、社内でのその役割をきちんと理解していることが必要不可欠です。
2.MAツールやCRMツールを導入した仕組みづくり
ツールがないとリード育成をすべて人力で処理せざるをえなくなり、手間と時間がかかり負担になってしまいます。ツールを導入することで、効率よく質の高いリード育成が可能になります。
3.オンラインとオフラインの連動
オンラインのインサイドセールスとオフラインのフィールドセールスの営業活動を連動させることが大切です。
4.情報共有と成約率アップ
インサイドセールスが、電話やメールでの営業活動で見込み客から入手できたニーズやヒアリングを、フィールドセールスへ伝えることで、フィールドセールスは商談時の提案がしやすくなります。
5.非成立案件の報告とリードの再育成
フィールドセールスは、成約にいたった案件だけでなく、非成立の案件についてのフィードバックもインサイドセールスへ伝えることで、インサイドセールスは非成立の理由を把握し、次のアプローチまでリードの再育成を行うことができます。
6.営業戦略の共有
マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールスで、共通のゴールと営業戦略の共有をすることが大切です。そうすることで、別々の役割を担当しながらも、一つの目的達成のために営業戦略を共有し、協力する体制をつくることができます。
(まとめ)
インサイドセールスとフィールドセールス双方が、顧客情報と営業活動情報を共有することで、フィールドセールスは、効率をアップさせ訪問営業と受注に集中することができます。そのためには、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールスの間で共通のゴールと営業戦略の共有をし、インサイドセールスの役割を自身も含めて正しく理解していることが、必要不可欠です。