【トラブル】IBMが販売管理システムを頓挫で19.8億円賠償

販売管理

先日、販売管理システム関連で大きな賠償額が発生したIBMの事案が紹介されていました。開発ベンダーとユーザー側でしばし起こる開発頓挫のトラブル。一体どういったことが原因で起こるのでしょうか。今回はIBMと文化シャッターの間で起こったトラブルを交えて紹介していきたいと思います。

文化シャッターと日本IBMのトラブル

それでは、文化シャッターと日本IBMについてどのようなトラブルが起こったのかを紹介していきたいと思います。

文化シャッターとは

文化シヤッターは売上が約2,000億程度ある日本でも有数のシャッター製造および販売をしている大手企業になります。日本全国に拠点もあるのでご存じの方も多いかもしれません。また商業施設のシャッターに、「文化シャッター」とラベルが貼ってあるのを見られている方も多いかと思います。今回は社内の販売管理システムをIBMに依頼したのですが、トラブルになったようです。

日本IBMとは

日本IBMとは、アメリカに本社のあるIBMの日本法人となります。IT全般のサービスを行っており、どちらかというと、取引先相手は大手企業が多いようです。今回はセールスフォースの「Salesforce1 Platform」といわれるPaasを改良したものを用いて開発を進めていたとのことです。

トラブルの発端

こちらのプロジェクトに関しては2015年1月にスタートしています。それまで20年以上使っていた販売管理システムのリプレイスということでした。新しいシステム稼働は2016年7月、総開発費用は約12億3400万円の大きなプロジェクトとなっていました。
そしてトラブルの発端ですが文化シヤッターがこれまで仕様していたシステムの管理画面デザイン(UI・UX)と同様のものにするように要望。そのため、システムの基盤と大きなズレが生じていき、カスタマイズが多く発生する仕様へと変っていき、「Salesforce1 Platform」の年3回のバージョンアップへの対応が難しいという判断になり運用の難しいシステムとなっていきました。
そして、そのまま解発をすすめシステム結合テストを実施したところ770件もの欠陥が見つかったため、日本IBMは文化シヤッターの希望であったデザイン部分などの開発をやめて、新たに21億5000万円の追加費用で作り直す提案をしました。しかし文化シヤッターの販売管理システムで欲しい機能の18項目のうち15項目しか実現が出来ないデータ移行が出来ないため、今の古いホストコンピューターを継続して使わないといけないなど、とても条件をのめるものではなかったのです。

訴訟に発展

その後、文化シヤッターは開発失敗の責任は日本IBMにあるとして27億4000万円の損害賠償を求める訴訟を起こす、また日本IBM側は2018年3月に追加作業の未払い金など12億1000万円の支払いを求めて反訴という争いが起きることになった。

日本IBMの損害賠償義務が認定される

裁判が進むにつれて、東京地裁の判決では、「開発手法を誤り、かつ、適時適切な修正、調整を通じてシステム完成に向けたプロジェクト・マネジメントを適切に行うべき義務に違反」が認定された。
プロジェクトが進む前段階で、日本IBMは文化シヤッターに対して、カスタム開発の併用による画面レイアウトの高い自由度をアピールしていた。その上で高い運用・保守性などをうたい、Salesforce1 Platformをすすめていたという背景があったのです。

結果として、日本IBMは文化シャッターに対して19.8億円を賠償するという判決に至ったという流れです。

会社間のトラブルを避けるには

今回は、日本IBMが半ば強引に「Salesforce1 Platform」を使う選択をしたため、文化シヤッターの希望に沿うことが出来ない作りになったと思われます。
原因としてはシンプルで、日本IBM側がクライアントの要望と、自分たちが推し進めたいシステムとマッチングしていないのにも関わらずプロジェクトを進めていったこと、また途中でカスタマイズがミスマッチを起こしている状況をクライアント側に十分説明せず進めていってしまったことなどがあげられます。

今回は大規模のプロジェクトで大企業同士の争いとなったので注目を浴びたものの、中小企業でもシステム会社とのトラブルというのはつきものです。どうしてもカスタマイズが発生するシステムについて、プロジェクト開始前に幾度も打合せをしてすすめていかないといけません。今回のIBMのように進めていってしまうと、出来上がった際に仕様が違うといったトラブルになりかねないからです。
もし中小企業で、社内にシステムに精通している人材がいない場合は、カスタマイズをしないでも使えるクラウド販売管理システムをおすすめ致します。 初期費用も安く、月額費用も高くないので、万が一ミスマッチが起こったとしても利用をやめるだけで大丈夫です。

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