中小企業向けに販売管理システム、ERP、業務系システムのパッケージ等の提案をする筆者が各業界・業種の新規開拓営業してみた実際の所や失敗談をつらつらと書いていきます!
今回は前回に引き続きシリーズ開始前に中小企業向けの 販売管理システム提案営業の流れのご説明の続きを書いていきます!
前回あらすじを一言で言うと『管理部門長を味方につけておくことに損は無い!』です!
では早速続きにいきましょう!
中小企業向けのシステム営業の基本
一番最初にアプローチすべき人は誰か
中小企業向けの営業で難しい点はこの点ですね。
規模感によっても異なります。
10~30名程度の規模感なら社長への直接アプローチが出来れば理想ですし、
100名までの規模感であれば役員や部門長にアプローチ出来れば充分。
300名までの規模感なら長でなくても影響力を発揮出来る人が捕まえられれば合格点。
とはいえ、最初から合格点の出せるアポイントを取る事自体がまれなので、
上記の人とアポイントを取れなくても焦らず担当者を捕まえて各業界業種、会社の特徴や課題を確認するところからはじめましょう!
たまにあるのは平の担当とアポイントを取ったのに、行ってみたら販売管理部門長同席で
準備不足で失敗なんて事もあるので、いつ販売管理部門の部門長に合っても提案出来る程度の資料は常備しておきましょう!中小企業向け販売管理システムの導入チャンスを逃してはいけません。
ステップ1.既存客への販売管理に対する情報収集
似たような既存客へ情報収集は絶対必要です!
各社それぞれ事業が微妙に異なるし、集まっている人も当然違うので販売管理の課題は各社それぞれで提案も各社それぞれなのです。
が、似た仕事をしている中小企業は、それなりに集まってくる人も似てきて課題は似てきます。
似た会社を3つ集めると、その界隈の雰囲気とか空気なんかがつかめてきます。販売管理システムは汎用性があるので、きっとどの業界でもうまくマッチングしご利用いただけるはずなんです。
①まずはネットを使ってイメージを作りましょう
まずは新規開拓予定の企業のHPを見て、あればIRも確認、グーグルのストリートビューや求人情報なんかを見ながら間違っても良いのでイメージします。決めつけて販売管理システムを利用しているだろうと固定観念をつくる訳ではなく予測を立てるのです。(出来る営業マンというのはここの精度が圧倒的に違います。)
②既存顧客の自社商品提案から導入までの感想や裏話を聞きましょう。
そのイメージを元に、似た既存客へアポイントを取って以前の販売管理システム導入の感触やどう使っていたのか、販売管理システム化決定までに困ったこと、販売管理システム導入途中の困ったことなどなど聞きまくります。「実は○〇部の部長がめちゃくちゃ反対してたんだよ」とか今だから聞ける事なんかもお話を聞けて楽しい瞬間でもあります。(こちらからはこれまでに情報収集した他社の販売管理システムの事例や、現状のお困りごとへシステム化以外の提案を、自分の成績にはならないけど行いwin-winの関係を築くこともお忘れなく。また販売管理システムではまらない場合は、ERPの提案もあり)
③既存顧客の他社の販売管理システムの提案から導入までの話を聞きましょう
更なる注意点は、自社商品以外でどんな販売管理システムを使っているか、どこがシステム化されていないかをチェックしましょう。他社がシステム化を決めた理由やどういう障害があったか、は次の新規開拓で役に立つことが多いです!というのも、販売管理システムは会社によって、機能や価格がまちまちなので、どこかに導入出来るチャンスがあると思います。
④システム化されていない業務の理由を聞きましょう
ここは大事な所です。課題ははっきりしているのに解決できていないのはなぜでしょう。
よくあるのが、
・複数の部門をまたいだ業務で各部門の合意を取れない
・上層部が課題を課題と捉えてくれない
★業界特有の複雑さが要求される業務でシステム化出来ない
星のパターンは金の成る木になるか、そこを避けた提案を前提とするかは良く考えましょう。
自社製品のERPや他社パッケージ製品、カスタマイズするならエンジニアの技術力、あとは相手側の予算との兼ね合いなどもあるので営業マンの腕の見せ所です。
気を付けなければならないのは、安易に星のパターンをシステム化出来ると言わない事です。
出来ないものを出来ると言ってしまう営業マンは信用されません。信用できない人を自分の上司に紹介できません。この人は自分の事を、自分の会社の事を分かってくれない人だと相手に烙印を押されてしまいます。
ちなみに『上層部が保守的だからシステム化出来ない』も良く言われるのですが、全くシステムが入ってない中小企業はほとんど無いです!どんなにシステム化されてなくても会計システムくらいは入っています!なので本当に必要だと思えばシステム化するんだという事をお忘れなく!
その場では、お客さんに同調しても、頭の中ではそれが本当の理由ではない事を認識しておきましょう。じゃないと、売れない営業マンになってしまいますよ(笑) 会計システムから販売管理システムをすすめる流れはそこまで難しくないはずです。
おまけ
他社や他部署の課題と紹介なんかももらえればなおさら良しです!販売管理だけではなく、在庫管理、財務会計なども繋がり、基幹システム、ERPの二次提案が可能にもなります。
まとめ
今回お伝えいたしましたのは『情報収集』は既存顧客の生の声が大事ってことです!
特に
・販売管理システム導入した事例
・販売管理システムが導入できなかった裏話
・業界業種の特有の課題
・販売管理だけでなく他部署の紹介をもらい、基幹システム、ERPもすすめてしまう
この4点について聞き出せていれば、新規顧客への提案の種はばっちりです!
出来る営業マンは情報収集の段階から大きなアドバンテージを持っています!
今日はここまで!
次回は『ステップ2.アポイントを取る』についてお話をしていきます!